海胆(ウニ)

ウニ漁の解禁をうけ、5月の大潮の日、五島列島ではムラサキウニの漁獲が行われました。今年のウニは色も実入りもよくこれからの漁獲量も期待できそうです。今回の旬の魚は「海胆(ウニ)」をご紹介いたします。

海胆(ウニ)

漁獲期間:5月~6月

【写真:ウニ漁の様子】

ウニは漢字で書くと「海胆」、「海栗」、「雲丹」の3種類があります。一般的に「海胆」と書かれることが多いようですが、この「海胆」と「海栗(栗の形ににているから)」はナマの生きた状態のものを指し、「雲丹」は塩漬けなど加工品にされたものを差します。現在、世界に確認されているウニは800種類以上といわれ、そのうち日本国内で漁獲され食用とされているものは、エゾバフンウニ、キタムラサキウニ、バフンウニ、アカウニ、ムラサキウニ、シラヒゲウニが主です。今回は中でも五島列島で漁獲されるムラサキウニについてご紹介いたします。

漁獲方法

ウニ漁(潜水漁)

ウニは硬い殻とトゲを持ち、普段は岩や石のすき間に隠れて、ガッチリと身を固めています。そのため、ウニ漁は潜水漁(水中眼鏡を使って岩や石の裏側などを一つひとつ覗きながらウニを見つけ、磯かぎを使い引っ掛けて取る漁)が中心で、大潮の時期に合わせて行われます。また、ウニはコンブなど大量の海藻類をエサとするため、生息密度が高くなるとの藻場が消滅してしまいます。コンブをとるかウニを取るかといわれるほどで、藻場の維持にはウニの数を上手に管理することが必要です。

生態

名称 紫海胆(ムラサキウニ) 学名 Anthocidaris crassispina
分類 棘皮(きょくひ)動物門ウニ綱ホンウニ目ナガウニ科ムラサキウニ属 分布域 三重県から九州までの太平洋沿岸、九州西岸に分布します
生態 ウニは棘皮(きょくひ)動物に属し、ヒトデやナマコの仲間です。この仲間は、ヒトデで代表されるように、五角形が基本になっています。ウニの歯や生殖巣(卵巣や精巣)も一つのウニに5つあります。(普段、私たちが食べているオレンジ色のウニの身と呼ばれるところはこの生殖巣部分です。)
春~夏の大潮の日等に、オスとメスがそれぞれ、精子と卵を一斉に放出し、海水中で受精が行われます。受精後1~2日でふ化し、植物プランクトンを食べながら、1~2ヶ月海水中をただよって成長します。この時期のウニを、プルテウス幼生と呼びます。その後、変態し、親と同じ形の稚ウニとなり、海底で生活し始めます。約2年で産卵を始め、3~4年で殻径5cmを越え、漁獲されます。
旬の食べごろの時期は栄養分をたくさん蓄えた産卵前の生殖巣が大きくなった頃で、産卵が終わると味が落ちます。
特徴 ムラサキウニは直径約5~6cmで、殻はやや扁平な半球形状で棘(とげ)が長く紫黒色をしていることが特徴です。ウニの中で知名度が最も高く、代表的といえるのがこのムラサキウニではないでしょうか。口は球状の殻が地物に接する面にあり、肛門はその反対側の背面にあります。長短さまざまの棘をもち、その間にある吸盤状の管足(かんそく)をつかって動きます。棘の間には、叉棘(さきょく)があり、体の掃除や身を守る為に使われます。
北海道周辺から東北地方には「キタムラサキウニ」という種類のウニが生息していますがそれとは別の種類となります。

調理方法

海胆(ウニ)

【写真:ウニ】

ウニの消費量は圧倒的に日本がトップで、他の国を寄せつけません。世界で採れるウニの8割は日本で消費されていると言われています。またウニには豊富な栄養価がふくまれています。ウニにはベータ・カロチンに似たエキネノン・エキノクロールAという物質が含まれています。ウニのオレンジ色もこの物質によるもので、肌をきれいにし、老化・がん予防に効果があり、また、タウリンというアミノ酸には、血圧を下げたり、貧血・動脈硬化の予防、心臓や肝臓を強くする働きがありるという報告もあります。
数種のウニ中でもムラサキウニは、ウニそのものの味が濃厚で甘みがあることが特徴で、ごはんと相性がよいため寿司ネタはもちろんウニ丼や塩漬けなどで多く食されます。

掲載日:2008年5月25日

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